「花粉症とマスク」のページにマスクの使用が花粉症対策として有効であることについて書かせていただいていますが、花粉が飛散している時期にできる花粉症対策は、マスクを使用すること以外にもたくさんあります。このページでは、それを挙げていってみましょう。
メガネをかけていると、それだけで花粉の目への侵入をかなり防げます。もちろん視力がいい人は、度の入っていないダテメガネでいいんです。なお、普通のメガネでもかなり効果はありますが、顔との間に花粉が入り込む隙間がない花粉症対策用メガネならば、より効果的であるということは言うまでもありません。
また、目が充血し、痒みがある人(季節性アレルギー性結膜炎の症状がある人)は、コンタクトレンズの使用はやめて、花粉症の時期はメガネをかけるようにしておいたほうがいいでしょう。
服の素材には、花粉が付着しやすいものと付着しにくいものがあります。当然のことながら、花粉症の人は、付着しにくい素材の服を着て外出するように心掛けたいです。花粉が付着しにくい素材はレザー、コットン、ポリエステルなどで逆に花粉が付着しやすいのはウールやフリースなどです。花粉が付着しにくい素材の服で外出し、さらに帰宅時には花粉をはらってから家に入るようにしましょう。また、花粉防止スプレーや静電気防止スプレーを衣類にかけておくことも有効な対策になります。
外出時に髪の毛についた花粉は、そのまま家の中に持ち込んでしまうことになりますから、帽子をかぶってこれを防ぎたいところです。髪が長い場合は、髪を丸めてスッポリと入れることができる帽子がお薦めです。
家の中に入ってくる花粉のうちの約6割は、換気時に入れてしまうもののようです。ですから、外出時に家の中に花粉を持ち込まないように注意しても、換気時に家に入れてしまう花粉を少なくする工夫をしなければ、家の中の花粉を少なくすることはできません。
花粉は、一日中同じように飛散しているわけではなく、最も多く飛散する時間帯は、お昼前後と日没後です。花粉が飛散する時期の換気は、この時間は避けるようにしましょう。もしも可能ならば、花粉の飛散が少ない早朝か夜に換気ができればベストです。
なお、窓を同時に何ヶ所か開けると、効率よく換気ができ、窓を開けている時間を短くすることができますし、窓を大きく開ける必要もなくなります。
時間帯別の花粉飛散量
出典:環境省 環境保健マニュアル2014 (http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/full.pdf)
洗濯物を外で干してしまえば、そこに付着した花粉をタップリと家の中に入れてしまうことになります。乾燥機能付きの洗濯機や浴室乾燥機などのある方は、それを使用するといいでしょう。ない方は、洗濯物が乾くまで時間がかかりますし、部屋の中を占領してしまうことにもなりますが、そこは我慢して、花粉が飛散している時期だけは部屋干しで凌ぎましょう。
もしも、どうしても洗濯物は外で干さなければ気が済まないという人は、せめて、花粉の飛散が少ない早朝のうちから干して、花粉の飛散量が多くなる昼より前に家の中に入れたほうがいいでしょう。もちろん、それでも外に干すことはお薦めではありません。
家の中での花粉症対策というと空気清浄機の使用を思い浮かべる方が多いと思います。もちろんそれも間違いではないのですが、実は加湿器を活用して湿度コントロールをすることもお薦めです。室内を舞っていた花粉が湿り気を帯びて、床に落ちていきますし、花粉症で弱った喉や荒れた肌にも適度な湿度は潤いを与えます。ただし、床に落ちた花粉は放っておけば再び舞い始めますから、その前にフロアシートなどで拭き取ってしまいましょう。
花粉症に悩まされている人には、鼻づまりがひどく、夜もよく眠れないという方が多いですが、そんな方たちにお薦めなのが、蒸しタオルです。水に濡らしたタオルを電子レンジで少し温め、鼻を覆うと、鼻孔が拡がり、粘膜の血流もよくなり、鼻づまりが緩和されます。
花粉が飛散している時期には外出先から帰宅したら、必ず手洗い・洗顔・うがいをすることを習慣にしましょう。また、目を洗浄し、鼻うがいもするとなお良いのですが、その場合には注意点もあります。
目を洗ったり鼻うがいをするのに水道水を使うと目の角膜や鼻粘膜を傷つける心配がありますので、目の花粉を洗い流すには人工涙液、鼻うがいには生理食塩水を使うようにしましょう。
当サイトをパソコンでご覧いただいていて文字が小さく、見づらい場合には、メニューバーの「表示」から「文字のサイズ」を選んで拡大してください。できるだけ音声プラウザに配慮してサイトを制作しておりますが、至らない点はご容赦ください。