花粉症は、 花粉を原因物質( アレルゲン)として引き起こされる アレルギー疾患の総称であり、主には 季節性アレルギー性鼻炎と 季節性アレルギー性結膜炎です。
クシャミや鼻水が止まらなくなったり、鼻づまりになるなどの症状が出るアレルギー性鼻炎には通年性のものと季節性のものがあります。
通年性アレルギー性鼻炎は、フケ、カビ、ダニの死骸、ダニのフンなどからなるハウスダストを原因物質(アレルゲン)として起こる疾患です。
それに対して、花粉症の鼻炎=季節性アレルギー性鼻炎は文字どおりに植物の花粉を原因物質(アレルゲン)として起こる疾患なのです。
前述しましたように 花粉症は、花粉によって引き起こされるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などのアレルギー疾患の総称ですが、では、そもそもこの 「アレルギー」 とはいったい何なのでしょうか?
辞書・辞典的にいえば「 アレルギー」とは、ある物質(身体にとっては異物)を吸引したり摂取したりしたことによって引き起こされる 過剰な免疫反応のことです。
本来、免疫反応は、吸引したり摂取したりした異物(細菌やウイルスなど)を撃退して身体を守ろうとして起こるものですが、これが不必要な時に、しかも過剰に起こってしまい、かえって身体に様々な害をなしてしまうのが「アレルギー」というわけです。
花粉症は、花粉が原因物質(アレルゲン)となって起こるわけですが、花粉そのものが身体に対して毒性を持っているわけではありません。しかし、その毒性のない花粉に対し、本来は必要のない免疫反応が過剰に起こってしまうのが、アレルギー疾患=花粉症なのです。
物心ついた頃からずっと花粉症という人も少なくないでしょうが、ある年から突然、花粉症になってしまったという人の方が多いのではないでしょうか。前年までは花粉症を発症していなかった人が、ある年から突然、花粉症を発症するのは、身体の中の IgE(免疫グロブリンE)が一定量を超えてしまったためなのです。
IgEは、アレルギーが起きる時に重要な役割を果たすタンパク質で「アレルギー抗体」とも呼ばれます。そして、各原因物質(アレルゲン)に対して特定のIgEが反応を起こします。つまり、スギ花粉に反応するIgEとダニに反応するIgEは違っているわけです。
前年まで花粉症を発症していなかった人が、ある年突然に花粉症を発症するのは、何年にもわたって身体の中に蓄積されてきた花粉に反応するIgEが花粉症の症状を引き起こす量を突破してしまったためなのです。
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